『ダンダダン』で初登場時に敵として現れたバモラ。
彼女は怪獣の姿で、透明化や巨大化といった能力を駆使し、オカルンたちの前に立ちはだかりました。彼らは何とか勝利を収めましたが、その正体は、なんと可愛らしい少女だったのです。
では、なぜバモラはオカルンたちと戦うことになったのでしょうか?彼女の持つ特徴や性格、そして地球にやって来た理由にも疑問が湧くところです。
ここからは、バモラの秘密や彼女が地球に来た背景を詳しく考察していきます。
バモラの正体はシュメール人
『ダンダダン』13巻では、バモラの驚きの正体が明らかにされました。それはなんと、彼女がシュメール人であるという事実です。
シュメール人とはどのような存在なのでしょうか?そして、バモラはどうして地球にやってきたのか?この謎に迫っていきます。
宇宙から来た異星人バモラ
バモラは宇宙から地球へとやってきた異星人です。
怪獣スーツを纏った美少女の姿をしています。
彼女は金髪ショートカットで、性格は純粋かつ健気。彼女の正体や背後にあるストーリーは、物語の中で徐々に明かされています。
彼女が地球を訪れた背景には、ある事情が関係しています。ダンダダンの中でも数少ない味方キャラクターとして、物語において重要な役割を担っています。
バモラの言語と文化的背景
バモラは地球の言葉を理解するために翻訳機を使用していますが、彼女自身が話す言語はウガリット文字を使用した古代の楔形文字です。
この言語は紀元前1500年頃に用いられていたもので、アルファベットに変換可能な表音文字です。
バモラの祖先と彼女のスーツの秘密
バモラの祖先は古代シュメール人であり、彼らは「イデア」という場所から宇宙の別の星に移住しました。
彼らの歴史はピラミッドを使用して星間移動を行ったとされ、壁画には彼らが崇めた怪獣形の神が描かれています。
しかし、深淵の者と呼ばれる侵略者による攻撃で彼らの文明は滅びかけ、生き残りは敵によってスーツに変えられました。
バモラが纏うスーツも、かつてのシュメール人がビッグママによって変えられたものであり、その形状はシュメール人が神に助けを求めた結果とされています。
シュメール人とは?バモラの特徴と性格
シュメール人は古代文明に基づいた設定ですが、ダンダダンの世界では異星人として描かれています。
バモラはその一員であり、独自の能力と個性的な性格を持っています。彼女の行動や選択には、シュメール人としての背景が大きく影響しているのかもしれません。
バモラは故郷を失った過去を持つ
バモラには侵略者によって故郷を追われた悲しい過去があります。彼女はその侵略戦争から逃れて地球にたどり着きました。故郷を失ったバモラは、生き延びるために必死で逃げ回り、行くあてもない状況に陥ります。
しかし、彼女は運良く他の生き残りに助けられ、何とか生き延びることができました。では、バモラが地球に来る前の状況はどのようなものだったのでしょうか。ここではバモラの過去について考察していきます。
クルの襲撃を受ける
バモラはシュメール人という古代の宇宙人種族に属しています。彼女の故郷では神話に基づき、イデアという第二の故郷からピラミッドを使って外宇宙に移住しました。シュメール人たちは壁画に描かれた怪獣を神として崇め、平和に暮らしていましたが、その平和は長く続きませんでした。
ある日、クルという種族による侵略を受け、シュメール人たちは絶滅の危機に直面します。この戦争に巻き込まれたバモラはまだ幼い子供で、その恐怖の中で生き延びなければなりませんでした。
民族や故郷を滅ぼされる
クルたちは特殊な能力を持っており、シュメール人たちは激しい戦いを強いられます。特に恐ろしいのが「ビッグママ」と呼ばれる存在で、人間を食べることでその人間を武器に変える能力を持っていました。ビッグママの生成した武器をまとったクルたちによって、シュメール人は壊滅的な打撃を受けます。
多くのシュメール人がビッグママの犠牲となり、バモラを含めたわずかな生き残りだけが命からがら逃げ延びました。バモラの着用する怪獣スーツは、シュメール人が神に助けを求める古い伝承に基づいたものでした。
お母さんの手で地球へ逃がされる
孤児となったバモラを引き取ったのはバンガという女性でした。他にもトメやアジャという女性がいましたが、バモラは特にバンガを「母」と慕います。バンガは元宮廷料理人で、本来は人々においしい料理を振る舞うことが仕事でしたが、侵略のために武器を手に戦わなければならないことに心を痛めていました。
ある日、バンガたち生き残りも敵の罠にかかり、壊滅的な状況に陥ります。しかし、バンガはピラミッドを使って逃げることを思いつき、そこを目指して敵に立ち向かいます。何とかピラミッドにたどり着きましたが、ワープできるのは1人だけでした。
バンガは怪獣スーツとともにバモラを装置に押し込み、地球へ送り出します。「強い男性と結ばれ、シュメールの血をつなげてほしい」と言いながら、「愛してる」と告げたのです。こうしてバモラは戦争から逃れて地球へとたどり着きました。
育ての親・バンガは生きている
バモラが地球に逃げ延びた後、バンガたちも無事だったことが後に明らかになります。誰もが「バンガは死んだ」と考えていましたが、彼女はトメやアジャ、他の生き残りとともに小型の宇宙船に乗り、バモラがいる地球を目指す旅に出たのです。
ちなみに「バモラ(VamoLa)」はポルトガル語で「行くぜ!」という意味があり、バンガたちの決意とリンクするかのような深い意味が込められているのかもしれません。
『ダンダダン』バモラの能力と特殊スーツの秘密
『ダンダダン』の魅力はそのユニークなキャラクターと緻密な作画にありますが、特にバモラのキャラクターはその独特の能力で注目されています。
バモラは一見、普通の人間の身体能力を持っていますが、彼女の真価を発揮するのは特殊な怪獣スーツを装着した時です。
バモラの怪獣スーツの特徴と機能
バモラが使用する怪獣スーツは、身体能力を格段に向上させるだけでなく、巨大化や異空間の生成など、驚異的な機能を備えています。
このスーツは、外界から隔絶された異空間を作り出す能力を持ち、セルポ星人の技術に似ていますが、それに加えて光学迷彩機能も装備されており、透明化することが可能です。
ただし、この透明化機能は多くの目がある状況では完全には機能せず、わずかな影が残るという弱点があります。
コピー機能ほか謎は多い
また、このスーツはモモの制服を読み取ってコピーするなど、まだまだ多くの隠された機能が存在することが示唆されています。スーツのこれらの機能がどのように物語に影響を与えるのか、その展開も見逃せません。
エネルギー源にはオカルンのゴールデンボールに似たものが使われているものの、全く異なる性質を持つとされています。これらの謎が徐々に明かされていくことで、バモラのキャラクターがより一層深まることでしょう。
『ダンダダン』のバモラ、死亡説の真相
多くのファンが心配する『ダンダダン』のバモラの生死についてですが、結論から言うとバモラは死亡していません。
バモラが死亡したとの噂が立った主な理由は、彼が侵略宇宙人の攻撃で重傷を負い、瀕死の状態にあったからです。
バモラの危機を救ったモモとセルポ星人の活躍
重傷を負ったバモラは、モモの能力によって迅速に治療を受け、出血を止めることができました。これはモモの見事なファインプレーと言えるでしょう。
さらに、戦いの最中、セルポ星人が自らの秘めた治癒エネルギーをバモラに注ぎ込み、彼の命を救いました。この二重の救助劇により、バモラは見事に復活し、再び物語に登場しています。
バモラの魅力
かわいい見た目の宇宙人
バモラは金髪のショートヘアで、少しボーイッシュな印象を持つ可愛らしい宇宙人です。スタイルも良く、正確な年齢は不明ですが、見た目は高校生くらいに見えます。明るく元気な性格で、彼女が慕う母のような存在に向ける笑顔はとても可愛らしいものです。
また、バモラは自分を助けてくれた仲間を大切にしており、仲間が傷ついた時にはすぐに手当てをしようとする優しさも持っています。シュメール人の特徴として、頭には角のようなものが生えており、初めて会った際はその外見から警戒されることもありました。
特にモモは、バモラがオカルンに惹かれていることもあって警戒していましたが、一緒に過ごすうちにその誤解も解け、次第に打ち解けていきました。
ゴモラ似のスーツで戦う
バモラはゴモラに似たスーツを着て戦闘を行います。この見た目がいかつい怪獣のスーツと、中身が可愛らしい女の子というギャップに、モモとオカルンは驚きました。この怪獣スーツはバモラの過去に深く関係しています。
スーツは光学迷彩を使った透明化や、巨大化、異世界の展開などさまざまな機能を持ち、さらにモモの制服を読み取って姿をコピーすることもできます。このスーツのパワーの源は、内部に搭載された金色の玉です。ただし、オカルンが探しているものとは異なるもので、ターボババアもそれを確認していました。
オカルンへの恋心
バモラは初登場時、金色の玉を巡ってオカルンたちと戦闘を繰り広げました。彼女は母から「強い男性を見つけろ」という言葉を受けており、オカルンとの戦いを通じて彼に惹かれるようになります。その後もオカルンのそばを離れようとしませんでしたが、オカルンはモモと両思いだったため、バモラの想いに応えることはできませんでした。
それでもバモラは、オカルンの強さやモモの不器用ながら優しい一面に惹かれ、彼らと協力することを決めました。
コメント