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烏は主を選ばない真赭の薄(ますほのすすき)の役割!烏に単は似合わないほか八咫烏シリーズ解説

「八咫烏シリーズ」において、『烏に単は似合わない』に登場する真赭の薄はどのようなキャラクターでしょうか?彼女はこの和風ファンタジー小説でどのような役割を果たしているのでしょうか?

さらに、『烏に単は似合わない』と『烏は主を選ばない』の物語が進行する中で、これらの作品の続きについても見ていきます。

この記事では、真赭の薄のキャラクターに焦点を当て、詳しく解説していきます。

 

 

目次

八咫烏シリーズ真赭の薄(ますほ)について

ますほの基本情報と家族背景

八咫烏シリーズに登場する真赭の薄、通称「ますほ」は、文化芸術に秀でた西家の一の姫です。彼女は西家当主の娘であり、兄の顕彦と弟の明留とともに育ちました。彼女の生活は、家族の名誉と伝統に根ざしています。

ますほの外見と個性

ますほは派手なものを好む性格で、常に家の誇る鮮やかな赤・蘇芳色の衣を身に纏っています。彼女の薔薇色の肌、甘く熟した果実のような唇、そして赤みを帯びた黒髪は、蘇芳色の着物と見事に調和しています。西家の姫としての工芸技術も高く、彼女の手作りの着物や若宮への献上品は職人技と称されるほどです。

ますほの性格と才能

ますほは非常に気が強く、気位も高いですが、その美貌、才能、知性は后候補として申し分ありません。幼い頃から若宮に恋心を抱いており、自らが将来、若宮の后となると信じて疑いませんでした。しかし、若宮の后に求める資質を知り、幻滅を感じて后の座を辞退します。

ますほの現在の立ち位置

現在、ますほは南家出身で若宮の正室となった浜木綿の筆頭女房として活躍しています。若宮とのかつての関係から一歩退いて、新たな役割を果たしているのです。

 

「八咫烏シリーズ」真赭の薄の名前の由来とその意味

由来と基本的な意味

「真赭の薄(ますほのすすき)」という名前は、色彩図鑑にも記載されているように、鮮やかな赤色を意味する真赭(まそお)に由来します。この言葉は、穂が赤みを帯びた美しいススキを指す古語であり、広辞苑にも「美しく赤い穂を持つススキ」として解説されています。

 

『無名抄』に見る複数の意味

鎌倉時代の歌論書『無名抄』では、「ますほのすすき」には複数の意味があると記されています。一つ目は「増す穂」、すなわち穂が長いススキ。二つ目は「真麻(まそお)」、麻の繊維のような糸状のススキ。三つ目は「真蘇芳(ますおう)」、すおうの花のような紫色のススキを指します。

 

登蓮法師とのエピソード

『徒然草』によれば、登蓮法師は「ますほのすすき」の正体を確かめるために雨の中を出かけ、その結果をほとんど語ることはありませんでした。この話は、法師が和歌の世界での地位向上を望んで

 

八咫烏シリーズにおける真赭の薄のその後の物語

浜木綿との関係とその発展

真赭の薄(ますほ)は、若宮の后候補だった浜木綿の筆頭女房として彼女を支え続けています。元々は貴族の生まれでありながら、浜木綿への深い愛情と尊敬から女房の立場を受け入れ、二人の関係は非常に強い絆で結ばれています。

雪哉との決別

ますほは、雪哉との間で重大な対立が生じ、最終的に袂を分かつことになります。この決別の原因は、雪哉が貴族たちを利用して猿を討伐した事件にあります。その行動により、ますほを含む多くの貴族が囮にされたと感じ、雪哉への信頼を失ったのです。

澄尾との結婚と家族の形成

ますほは後に澄尾と結婚し、4人の子供をもうけます。二人の関係は、浜木綿の女房としてお互いに協力する中で深まり、澄尾の思いやりと献身がますほの心を開かせました。彼女は澄尾に対して最初は距離を置いていましたが、彼の瀕死の大火傷から回復する過程で彼女の心は変わりました。

関連短編の紹介

ますほの物語は、「しのぶひと」と「わらうひと」という短編でも描かれています。これらの作品では、雪哉との婚約話に激怒するますほや、やけどから回復した澄尾がますほに告白するシーンが展開されます。これらの短編は『烏百花 蛍の章』に収録されており、それぞれの話は深い感情の動きを見せています。

 

まとめ

「八咫烏シリーズ」における真赭の薄(ますほのすすき)の役割について振り返ると、彼女はこの壮大な物語において中心的かつ複雑なキャラクターであることが明らかです。特に『烏に単は似合わない』や『烏は主を選ばない』において、ますほのキャラクターは深く掘り下げられ、彼女の内面や成長が詳細に描かれています。

ますほは、その美しさと強い意志、そして複雑な家庭背景から多くの読者の共感を呼んでいます。彼女は自らの運命を自分の手で切り開こうとする強さを持ちつつも、愛情深く、時に脆い一面を見せることで人間味溢れるキャラクターとして描かれています。

また、ますほの物語は、彼女が若宮の后候補としてどのように成長し、最終的には澄尾と結ばれ、家庭を築くまでを描いています。これにより、彼女のキャラクターはただの美しい姫君から、深い愛と責任を持つ一人の女性へと進化していく様子が描かれています。

シリーズを通じて、ますほは常に重要な役割を果たし、多くの困難に立ち向かいながらも、彼女自身の信念と愛情を貫いています。そのため、彼女のストーリーは読者に強い印象を残し、『八咫烏シリーズ』の中で特に記憶に残る部分となっています。

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