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【烏は主を選ばない】アニメ八咫烏シリーズ深掘り分析

和製ファンタジー小説である八咫烏シリーズの中でも特に人気の『烏は主を選ばない』が、2024年4月にアニメ化。長年にわたり多くのファンが心待ちにしていたこのシリーズのアニメ化です。

これまでのシリーズを追ってきたファンとして、アニメ化によってどのようなビジュアルや音響が加わるのか、物語の解釈がどのように深まるのかに大いに期待しています。ここでは、既に公開されている情報を基に、アニメ版で期待される展開やキャラクターの再現について考察をまとめてみたいと思います。

 

 

目次

『烏は主を選ばない』タイトル選定の背景

八咫烏シリーズで『烏は主を選ばない』になった理由

『烏に単衣は似合わない』が単独の物語である一方で、シリーズ全体としての繋がりを考えると『烏は主を選ばない』がアニメ化に選ばれた理由は明確です。

特に、この作品は後続の作品である『黄金の烏』や『空棺の烏』へとスムーズに繋がるため、シリーズ全体の流れを考えると自然な選択と言えます。

「単」と「主」の物語性とそのアニメ化への影響

『烏に単衣は似合わない』と『烏は主を選ばない』は、それぞれ女性視点と男性視点で描かれる物語であり、この両者を組み合わせることで、より豊かな物語の展開が期待されます。

アニメ化に際しては『烏は主を選ばない』を軸にしつつ、『烏に単衣は似合わない』のエピソードを適宜挿入することで、視聴者にとって理解しやすく、物語に深みを加える方法が取られるでしょう。

なお、『烏に単衣は似合わない』の物語が省略されることはないと見られます。女性キャラクターが物語に華を添えるだけでなく、特にヒロイン(?)あせびの「長琴」のシーンが視覚的にも魅力的な要素として描かれることが期待されています。

物語に登場する4人の姫たちもきちんと描かれることで、物語はさらに豊かな色彩を帯びるでしょう。

このように、『烏に単衣は似合わない』『烏は主を選ばない』の組み合わせによるリミックスは、アニメ制作スタッフにとっても大きな挑戦であり、そのクリエイティブな才能が試される場となります。

『烏は主を選ばない』アニメ化とスタジオぴえろ

2024年4月、『烏は主を選ばない』のアニメ放送では、当初は原作に基づきつつ完全オリジナルのストーリーで進める予定でしたが、スタジオぴえろが最終的に松崎先生の設定を採用することになりました。

原作ファンにとっての意味とスタジオぴえろの過去の実績

アニメ版が原作の設定を取り入れることになったのは、原作やコミカライズのファンにとっては嬉しいこと!

アニメ化全般にいえることですが、新設定が原作からかけ離れすぎているとファンがついていけないこともあるため、この決定は既存ファンにとって安心材料となりました。

懸念点は原作者への負担

スタジオぴえろは過去に『十二国記』のアニメ化を手掛けた際も、オリジナルキャラクターや細かな設定変更で原作者の小野不由美さんに多くの負担をかけたという話もあります。

その経験から、多くのファンが今回のアニメ化に対しても不安・懸念を抱いていました。しかし、その経緯を踏まえ、今回はより良い作品が制作されることを期待しています。

『十二国記』のアニメ脚本集を見ると、オリジナルキャラクターの設定から重要なアイテムの名称まで、全てが原作者の手によるものであったことがわかります。この事実は、アニメ制作時に原作者がどれだけ関与しているかを示しており、『烏は主を選ばない』の制作においても同様の配慮が期待されます。

アニメ化に対する期待と懸念

阿部智里先生のエッセイ「作家の羽休み」では、映像化の際の文化的な設定は制作チームに一任されることが記されています。これにより、物語の映像的な表現は完全に現場の裁量に委ねられるため、その成功は制作側の手腕に大きく依存することになります。

原作ファンは名司生(なつき)氏の魅力的な装画や、松崎先生による詳細にわたるコミカライズ版に親しんでおり、作品に対する愛着と期待があります。

そのためアニメ制作チームが原作の世界観をどれだけ忠実に再現できるか、という点に対する不安は消えません。アニメならではの表現、例えば羽衣から烏への変化や滑空シーン、あせび演奏シーンの描写がどのように扱われるかなど、ファンにとって思い入れのある場面での表現がどうなるのか、注目されています。

NHKによるファンタジーアニメの実績

NHKは過去に『十二国記』や『彩雲国物語』など、数多くのファンタジーアニメを成功させています。初期の反響が賛否両論ありましたが、最終的には高い評価を受けていることから、公共放送が手掛けるアニメプロジェクトへの信頼は比較的高いです。

しかし、『十二国記』ではオリジナルキャラクターの導入など、物語に対する介入が時にファンの間で物議を醸すこともありました。

アニメ『烏は主を選ばない』の制作には大きな期待とともに、細部への忠実な再現やキャラクター表現への懸念が存在します。制作チームがどれだけ原作に敬意を払い、独自の創造性を加えるかが、このアニメの成功を左右するでしょう。

 

 

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