『光が死んだ夏』は、モクモクれんが描く青春ホラー漫画です。
静かな集落の夏を舞台に、よしきと光(ヒカル)の奇妙な関係と、どこか不穏な日常が描かれ、多くの読者を魅了しています。
しかし一部では、「つまらない」「怖い」といった意見も。
具体的に、どの点がつまらないと感じられるのか、また、怖いと評価される理由は何なのか?
さらに、作品を絶賛する面白いという声についてもまとめてご紹介します。
【光が死んだ夏】はつまらない?理由を考察
一部の読者から「つまらない」と評価されることもある漫画【光が死んだ夏】。
具体的にどのような点が不満につながっているのか、レビューや感想をもとに考察してみました。
ストーリーに深みがない
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早すぎる謎の解明
「第1巻で光の正体が分かるため、謎やどんでん返しがなく、ストーリーが平坦」という意見があります。
オカルト作品では主人公が友人の異変に気づき、徐々に真相に迫っていくのが定番ですが、本作では早々にヒカルの正体が明かされ、主人公も命を狙われることはありません。ヒカルが友好的であるため、緊張感に欠けるという感想が寄せられています。 -
エピソードが浅い
「日常が淡々と進み、物語にのめり込む力が不足している」
人外ホラーや伝奇的な要素、田舎の人間関係といった題材は興味深いものの、それぞれのエピソードが中途半端で物足りないという指摘も。
これが伏線のための演出だとしても、現時点では物語の展開に深みを感じられない読者がいるようです。
方言が不自然でつまらない
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「エセ大阪弁」の指摘
作中のキャラクターが話す方言が「大阪弁と似ているが違う」と、大阪出身の読者から不評を受けることがあります。
「方言が不自然で話に入り込めない」という意見も。 -
実際は三重県の方言
調べてみると、本作は三重県を舞台としており、三重弁が使用されています。ボイスコミックでは方言監修も行われたようですが、馴染みのない方には「大阪弁の変形」と感じられる場合があるようです。
読みにくさが不満の原因に
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テンポの悪さ
「1話で終わる内容を引き延ばしている」「ストーリーの進行が遅い」といった意見が見られます。
緊迫感のあるホラーやサスペンスにおいて、テンポの悪さは不満につながりやすいようです。 -
セリフの表現が回りくどい
「セリフが分かりにくい」「読みにくい」という声も。
ウェブ連載を前提にした構成が、単行本で読む際に不自然さを感じさせる一因かもしれません。
その他の批判的な意見
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匂わせが多すぎる
「光が人外であることは明らかなのに、過剰に匂わせる表現が多い」という指摘があります。 -
ホラー・BL・画力の物珍しさだけ
「ホラーやBL、画力に注目されているが、どれも中途半端」と感じる読者もいます。
「つまらない」と感じる理由のまとめ
【光が死んだ夏】は、ネットで話題となったことで多くの期待を背負った作品です。しかし、期待が大きかった分、「ストーリーに深みがない」「読みづらい」と感じた読者には物足りなさが残る結果となったようです。
それでも、独特の世界観や絵の美しさを評価する声も多く、好き嫌いが分かれる作品と言えるでしょう。
【光が死んだ夏】が怖い理由
本作【光が死んだ夏】は、田舎の不穏な雰囲気や独特の演出で多くの読者を魅了するホラー漫画。特に怖いと言われるポイントをまとめました。
人が死ぬシーンが恐ろしい
松浦のお婆さんの最期が印象的
ヒカルの正体を知った松浦のお婆さんが迎える結末は、本作の中でも特に恐怖を感じるシーンです。
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松浦のお婆さんの恐怖
ヒカルを見て「ノウヌキ様」と呼び、「去ねえぇ!」と叫ぶお婆さん。その異様な反応から、何か危険な存在であることを暗示します。 -
恐怖が増す夜の訪問
一度は立ち去ったヒカルですが、夜になると配達人の声を装って再び松浦のお婆さんの家を訪問します。
家に入れまいと必死で抵抗する松浦さんに対し、響く「もう入ってますよー」という声…。
このシーンではヒカルの姿が描かれず、声だけで状況を描写することで、読者に想像を膨らませ恐怖を与える演出がされています。
ホラーが苦手でも楽しめる工夫
グロではなく「雰囲気」で怖がらせる
本作はグロやスプラッタといった過激な表現ではなく、読者の想像力を刺激することで恐怖を演出しています。
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直接的な描写は控えめ
死体や血などを強調せず、あくまで状況やセリフで不気味さを感じさせる描き方がされています。これにより、過激なホラーが苦手な人でも安心して読める作品に仕上がっています。 -
音や雰囲気の演出が秀逸
蝉の鳴き声や田舎特有の静寂感など、夏の日本を思わせるリアルな描写が恐怖を引き立てています。
怖いけど「面白い」「クセになる」との声も
本作の魅力は、「怖いけど面白い」という絶妙なバランス。
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ゾクゾクする面白さ
直接的な恐怖ではなく、じわじわと迫り来る不気味さがクセになるという声が多いようです。「怖すぎるのは苦手だけど、ちょうど良い怖さで楽しめた」という感想も。
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夏にぴったりのホラー漫画
過激ではないけれどゾクッとする雰囲気が、夏に読みたくなるホラー漫画として高評価を得ています。
おすすめポイント
「過激なホラーは苦手だけど、怖い漫画を楽しみたい」という方には特におすすめ。日本の田舎を舞台にした、じわじわと恐怖が迫る作品として、読んでみるのもよいでしょう。
【光が死んだ夏】面白い理由
本作【光が死んだ夏】は、多くの読者から「面白い!」と高評価を得ています。その魅力を雰囲気、謎、そして切なさという3つの要素に分けてご紹介します。
独特な雰囲気が魅力
夏の田舎が舞台のノスタルジックな空気感
光が死んだ夏って漫画めちゃくちゃ良いぞ…BLとホラーと人外を同時摂取できると共に、夏の匂いに混じって死臭を感じる…多分健康に良い。
— @METOME_KARAKARA (Twitter)
作品全体に漂う閉鎖的な田舎の夏の雰囲気や、どこか郷愁を感じさせる描写が、多くの読者を惹きつけています。
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懐かしい田舎の夏の描写
蝉の鳴き声やスイカ、夕暮れ時の帰り道など、田舎の夏を象徴するシーンが満載。夏の終わりの切なさも感じられます。 -
奇妙さと日常のギャップ
怪異や謎めいた出来事が起こる中、主人公たちの日常的な会話が展開されることで、不穏さとの対比が際立っています。
この独特の雰囲気は、小野不由美さんの『屍鬼』が好きな方にもおすすめです。
謎が物語をさらに面白くする
未解明の伏線が読者を引き込む
物語冒頭でヒカルの正体が明らかになりますが、その背景にはさらに多くの謎が隠されています。
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明かされていない正体と能力
ヒカルが何者なのか、そしてどのような力を持つのかが気になります。 -
忌堂家にまつわる儀式と伝説
主人公の幼馴染である光の家系には、奇妙な儀式が伝わっており、その全貌はまだ不明です。
これらの謎を読者自身で考察する楽しさが、本作の大きな魅力の一つです。
切なさが心を揺さぶる
人外との関係がもたらす感情の濃さ
作者であるモクモクれんさんが、「人外BLのつもりで描いた」と語るように、友情を超えた感情が描かれています。しかし、あくまでブロマンス的な表現に留まっており、幅広い読者層が楽しめる作品です。
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切ない結末を予感させる物語の底流
人と人外の関係を描いた物語には、別れや悲劇がつきもの。本作もまた、ハッピーエンドを期待しづらい雰囲気が漂っています。 -
情緒的で心に残る展開
ありきたりの幸せな結末では物足りない読者にとって、本作は感情を大きく揺さぶられる作品となるでしょう。
こんな人におすすめ
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ミステリーやホラーが好きな方
サスペンス要素があるホラーが好きな人にぴったりです。 -
切ないストーリーを求めている方
ハッピーエンドよりも感動的で切ない物語を楽しみたい方におすすめです。 -
郷愁や独特な雰囲気を楽しみたい方
夏の田舎や不思議な空気感を感じたい人にはたまらない作品です。
【光が死んだ夏】は、単なるホラーに留まらず、多くの感情を引き起こす作品として注目されています。まだ読んでいない方は、この夏ぜひ手に取ってみてください!
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