『炎炎ノ消防隊』に登場するアーサー・ボイルは、自らを「騎士」と名乗る個性的なキャラクターです。
その言動は主人公の森羅と対立することも多く、作品の中で印象的なやり取りを生み出しています。
アーサーは剣を使った戦闘スタイルが特徴ですが、それは「騎士道」を学んだからではなく、騎士として生きると決めた結果、剣を手にしたという背景があります。
そんな彼には、過去に両親に捨てられたという切ないエピソードがあり、その出来事が彼を“騎士”へと導くきっかけとなりました。
本記事では、アーサーが両親に捨てられた過去や再会のエピソード、該当する原作の巻数についてご紹介します。
【炎炎ノ消防隊】アーサーの過去は何巻?
アーサーは両親に捨てられた過去がある
物語の中で、森羅がアドラリンクに関する手がかりを得るため第4特殊消防隊の蒼一郎アーグ大隊長のもとを訪れる場面があります。
その際、森羅は精神を乗っ取られ暴走状態に陥りますが、そこにいたアーサーが彼を止めるため戦闘に入ります。
戦いの合間、同期のオグンとの会話の中で、アーサーは自身の幼少期について語り始めます。
アーサーの両親はレストランを経営していましたが、食中毒事件と火災により店を失い、生活が困窮します。
その後、彼らは幼いアーサーを残し、突如として姿を消したのです。
捨てられたのは「漫画12巻」の第97話「騎士王の由縁」
アーサーが両親に捨てられたエピソードは、原作コミックス12巻・第97話「騎士王の由縁」に描かれています。
ある日、父親が帽子をかぶりながら寝転んでいたところ、アーサーが「何を見ているの?」と尋ねます。
父親は「帽子の中には満天の星が広がっている」と答え、帽子をアーサーの頭に被せます。
するとアーサーには、豪華な城や兵士たちが見えたように感じられました。
両親は「さあ、舞踏会の始まりだ」と楽しげに振る舞い、アーサーは幻想の中で王様のような気分に浸ります。
しかし、翌朝目を覚ましたアーサーが目にしたのは、置き手紙だけでした。
「愛する息子アーサーへ 父さんと母さんは世界を救う旅に出る!」「あの城はお前のものだ!! 今日からお前が王だ!!!」
このメッセージにより、アーサーは自らを“騎士王”と信じるようになったのです。
アーサーが両親に捨てられた理由
アーサー・ボイルが両親に捨てられた背景には、両親の妄想的な思想と、当時の生活の困窮がありました。
もともとアーサーの両親はレストランを経営していましたが、食中毒事件と火災により店を失ってしまいます。
その後、生活が立ち行かなくなったことで、精神的に現実から逃避するようになります。父親は「帽子の中に宇宙が見える」などと語り始め、次第に妄想の世界に生きるようになっていきました。
やがて両親はアーサーの元を離れ、「世界を救う旅に出る」と記した置き手紙だけを残します。手紙には次のように書かれていました。
「愛する息子アーサーへ 父さんと母さんは世界を救う旅に出る!
あの城はお前のものだ!今日からお前が王だ!!!」
この言葉によってアーサーは、自分を“騎士王”として信じるようになり、それが彼の人格形成に深く影響を与えました。
両親にとっては、妄想の中でアーサーを「独り立ちさせた」という認識だったようですが、実際にはアーサーを置き去りにして旅立ったという事実が残りました。
この出来事は、アーサーの「騎士」思想の原点であり、彼の心の支柱となっています。
アーサーと両親と再会したエピソードを解説
アーサーの両親は地下(ネザー)でレジスタンスとして活動していた
ドラゴンとの戦いでアーサーの武器「エクスカリバー」が折れてしまい、新しい剣の制作が必要になります。
そのため、ヴァルカンはオリハルコンを素材とした新しいエクスカリバーを用意しようと計画を立てました。
周囲の協力のもと、オリハルコンを八百屋で受け取る手はずだったにも関わらず、アーサーは「オリハルコンは地下にある」と突如言い出し、ネザーへ向かってしまいます。
ネザーに進入して間もなく、アーサーは何者かの気配を察知し警戒します。
そこで現れたのは、なんと彼の両親でした。
実は両親は、教会の異変を察知し、レジスタンスとしてネザーで活動していたのです。
その情報源は“予知”をするアーサーの父親によるもので、彼の話はヴァルカンたちがようやく把握し始めた事実と一致していました。
過去に「世界を救う旅に出る」と置き手紙を残して姿を消したのは、危険な世界にアーサーを巻き込まないためだったのです。
しかしながら、その後ネザーで3人の子どもをもうけていたことが発覚し、ユウから「アーサーさんが可哀想」と呆れたように突っ込まれる場面も描かれました。
本人のアーサーはというと、再会よりもオリハルコンに夢中で、両親との対面にも無頓着な様子でした。
また、なぜか父親が本物のオリハルコンを持っていたという事実も明らかになり、最終的にその素材を用いてヴァルカンが新しいエクスカリバーを完成させることとなりました。
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