『東京リベンジャーズ』に登場する暴走族「東京卍會」、通称トーマンの創立メンバーである羽宮一虎。過去には殺人の罪で服役していたことがあります。
一虎が服役していた背景には、幼少期に父親からの暴力と、母親の葛藤への圧力が関係しています。母親から「父と母、どちらを支持するか」と迫られた結果、人々を「敵か味方か」でしか判断できなくなってしまったのです。
その後、マイキーに対する恨みを抱えて出所し、彼を見返すことに執着しました。しかし、これは逆恨みであり、自分が犯した罪に対する責任の転嫁でした。マイキーは一虎が期待する形で彼を助けることはありませんでした。
再び社会に出た一虎は、元トーマンのメンバーではなく、反対勢力「芭流覇羅(バルハラ)」のナンバー3として登場します。激しい対立の中で起こった「血のハロウィン」と呼ばれる抗争では、一虎は場地を刺しますが、場地は「一虎を殺人者にさせたくない」と意図的に自傷し、一虎を救う行動をとりました。
この出来事がきっかけでマイキーは一虎を許すことができましたが、一虎はその後再び逮捕されます。ここから、一虎の更なる人生に何が待っているのかを探っていきます。
羽宮一虎の複数の未来
『東京リベンジャーズ』の物語において、羽宮一虎の未来は主人公タケミチの時間跳躍によって何度も変化しています。
羽宮一虎は元々は「血のハロウィン」でマイキーによって殺害される運命でしたが、武道の介入により一度は救われます。
しかし、「聖夜決戦」の後の未来では、再びマイキーの手によって命を落とすという、2度も悲劇的な結末を迎えています。
特に注目すべきは、「血のハロウィン」と「関東事変」後のそれぞれの時間軸で展開される一虎の運命です。
「血のハロウィン」後の一虎
この時点での一虎は、重要な選択の結果として異なる道を歩むことになります。
血のハロウィン事件後、一虎は現代に帰還し、タイムリープ後の世界で生きることになります。
ここで、彼は武道と再会し、かつての仲間千冬の死後も彼の意志を継ぎ、トーマンを取り戻すために行動を開始します。
現代における一虎は、過去の過ちを乗り越え、改めて真の救済と和解を求めています
具体的な変化については後述して詳しく掘り下げていきます。
「関東事変」後の一虎
さらに別の重大な出来事である「関東事変」を経て、一虎の人生はまたもや新たな方向へと導かれます。
関東事変が終わった後の未来では、一虎は社会に適応し、千冬が経営するペットショップ「XJランド」で働いています。
また、パーちんとの関係も改善し、彼の結婚式にも参加するなど、かつての不良たちも平穏な生活を手に入れていることが示されています。
この事変が一虎にどのような影響を与えたのかを解説します。
それぞれの未来がどのように異なるのか、それに伴う一虎の変化に焦点を当てて後述で考察していきたいと思います。
武道の結婚式と未来の和解
物語のクライマックスである武道の結婚式には、一虎も出席しています。
このシーンは彼が過去の暗い影から逃れ、新たな人生を歩んでいることを象徴しています。場地や千冬と共に、かつての敵対関係を乗り越え、新たな未来を築いている様子が描かれます。
羽宮一虎12年後の出所とその後の活動
血のハロウィン後の刑期と出所
「血のハロウィン」事件後、12年の年月が流れ、羽宮一虎はついに出所します。
この時、場地の自害を目撃した者たちがいましたが、警察は事情を把握していなかったため、一虎が事件の責任を問われる形になりました。
出所後、一虎はマイキーとの絆を再確認し、改めて彼に対する恩義と仲間たちへの感謝の気持ちを持って社会に戻ります。
東卍の変貌と千冬からの衝撃の報告
自由の身となった一虎を迎えたのは、過去の影を引きずる東卍會でした。
かつての仲間である松野千冬から現トーマンの悪化した状況を聞かされ、彼はその変貌に驚愕します。
一虎は千冬と共に、この暗黒化したトーマンを何としても正しい道へと戻そうと決意します。
タケミチとの協力と稀咲鉄太への挑戦
古き良きトーマンを取り戻すため、一虎は刑事の橘直人とも連携を試みます。
事件の黒幕である稀咲鉄太に迫る彼らは、タケミチの力も借りて彼を追い詰めますが、その過程で千冬が惨殺される悲劇に見舞われます。この出来事が一虎に影響を与えました。
羽宮一虎の目的とその結末
マイキー救出の真意
羽宮一虎の行動の表面的な理由は「東卍を取り戻すこと」でしたが、彼の本当の目的はマイキーを救うことにありました。
一虎は、マイキーが闇に落ちた原因である稀咲を止めることによって、かつての仲間との関係を修復しようとしていました。
ナオトとの協力関係
一虎が刑事であるナオトと手を組んだのは、黒龍から流出する資金のルートを断ち切るためでした。
この資金断ち切り作戦は、稀咲が表に出てくることを期待しての策であり、一虎の戦略的な計画の一環でした。
関東事変後の生活
関東事変が終わった後の世界では、一虎はパーちんの結婚式に出席し、その後は千冬が経営するペットショップで働くことになります。
彼は千冬の下で働きながら、過去の行動を償う道を歩んでいました。
梵天とマイキーの追跡・一虎の協力
タケミチの調査活動
マイキーが率いる暴走族「梵天」の情報を求め、タケミチは情報収集に奔走します。
彼の性格からして、一度気になり始めると放っておくことができません。
一虎の支援と警告
タケミチの情熱に応える形で、一虎が情報収集を行い、梵天についての詳細を提供します。
しかし、梵天の危険性を知った一虎は、タケミチに無理をしないよう警告を発します。
タケミチの最終遭遇
一虎の忠告を無視したタケミチは、マイキーに接触を試みるものの、悲劇的な結果に終わります。彼はマイキーに撃たれ、重大な事態に至ります。
タケミチの支援を惜しまない一虎ですが、彼の警告に耳を貸さなかったことが、事態を悪化させたと言えるでしょう。
羽宮一虎の最後・未来の大人の姿
最終決戦とタイムリープ
2008年9月9日、マイキーとタケミチは運命的な最終決戦を繰り広げます。
死亡寸前のタケミチがマイキーにタイムリープの力を譲渡することで、二人は1998年にタイムリープし、再び東京卍會を創設します。
歴史の変革と救済
新たな歴史の中で、東京卍會は全国制覇を達成し、場地、エマ、稀咲、黒川イザナなど、以前は死亡していた多くのキャラクターが救われる結果となりました。
羽宮一虎の新たな未来
この世界線では、一虎は事件に巻き込まれることなく平穏に生活し、最終回では千冬が経営するペットショップ「XJランド」で働いています。
職場で千冬を「社長」と呼ぶ一虎の姿は、彼の新しい人生の象徴です。
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