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正反対な君と僕・平の過去がかわいそう?ひどい恋愛を解説

平は、『正反対な君と僕』に登場する、主人公たちと親しい友人のひとりです。作中では下の名前が明らかになっておらず、いまだにミステリアスな存在でもあります。

高身長で、整った顔立ちにセンスの良いヘアスタイル。一見すると明るく社交的なタイプに見え、誰とでもすぐに打ち解けられそうな雰囲気を持っています。

しかし、その見た目とは裏腹に、平の性格はとても内向的で自分に自信が持てません。人前では明るく振る舞おうとするものの、内心は常に不安や劣等感に悩まされているのです。

そんなネガティブな考え方になってしまった背景には、彼が抱える「苦い過去」が関係しています。その出来事が平の自己評価を大きく下げ、今の性格に影響を与えていると考えられます。

では、平はどのような経験をしてきたのでしょうか?彼の過去とそこから生まれた心の葛藤について、詳しく解説していきます。

 

 

目次

平の過去に何があったのか?

『正反対な君と僕』に登場する平は、高校2年生で、鈴木みゆと谷悠介のクラスメイトです。みゆを通じて悠介とも親しくなりましたが、常に自信がなく、どこか卑屈な発言が目立つキャラクターです。

その性格の裏側には、彼の過去に原因があります。

今回は、平がなぜネガティブ思考に陥ってしまったのか、彼の過去を紐解いていきます。

 

過去の失恋が自信喪失のきっかけ

平は高校入学時、外見を大きく変えて「高校デビュー」を果たしました。髪型や服装を整え、見た目の印象はガラリと変わり、女子から声をかけられる機会も増えます。

しかし、高1の時に仲良くなった女子とデートに出かけた際、素の自分を見せたことで、「思ってた性格と違う」と言われ、そのまま一度目のデートで振られてしまいました。

この出来事は平にとって大きなショックとなり、「浮かれた自分は周りから笑われる」と強く思い込むようになります。それ以来、他人の目を過剰に気にし、積極的に楽しむことを控えるようになってしまったのです。

 

中学時代のいじめと劣等感

中学時代の平は、クラスの中でも目立たず、大人しいタイプで、いわゆる「カーストの下位」にいました。周囲から陰口や嫌がらせを受けることも多く、そんな環境の中で自信をなくしていきました。

高校に進学してからは努力の末に外見を磨き、以前とは違う自分を手に入れたものの、心の奥底では中学時代の劣等感が拭いきれません。ボウリング場で中学の同級生たちを見かけたときも、過去を思い出して動揺してしまう場面が描かれています。しかし、友人の東に「気にしなくていい」と励まされ、少しずつ前を向こうとする描写も見られます。

 

笑えなくなった理由

平は普段あまり大きな声で笑いません。その理由は、彼の「独特な笑い方」にあります。

子どもの頃、家族や友人から「その笑い方は気持ち悪い」と心無い言葉をかけられた経験がトラウマになっているのです。以来、無意識のうちに感情を抑え、声を出して笑うことができなくなりました。

 

ネガティブ思考の裏にある優しさ

平は基本的にネガティブで悲観的な性格ですが、その一方で他人の気持ちに寄り添う力があります。誰かを傷つけるような言葉は使わず、人間関係のトラブルにも敏感に気づくことができる人物です。

本人はそれを「疑い深い」と受け取っていますが、実際は周囲をよく観察し、気遣いができる優しい性格だと言えます。

主人公の谷が相談を持ちかけた際には、「お前疑われてるんだよ」とあえて厳しい言葉をかけるなど、表面的には冷たく感じられるものの、真実を伝えようとする誠実さが見て取れます。

 

 

 

 

平はネガティブでも「変わりたい」と願う性格

平は自分のネガティブな性格に対して、以前からコンプレックスを抱えています。友人である谷に恋愛のアドバイスを求めたり、「彼女が欲しい」と口にする場面もあり、自分を変えたいという思いが常に心の中にあることが伺えます。

また、谷や山田と接する中で「あいつら普通に『いいやつ』だもんな」と考えており、自分自身のマイナス思考を理解しています。

だからこそ、素直に気持ちを表現できる鈴木や山田に惹かれ、自然体でいられる彼らのようになりたいと感じているのかもしれません。

 

鈴木の言葉に救われた瞬間

悩み続けていた平は、鈴木から「平と一緒にいる方が楽しい」と言われたことで、少しだけ気持ちが軽くなりました。

そんな言葉を掛けてくれる存在がいることで、平は徐々に前向きになろうとしています。

 

東の存在が平を支えている

同じ中学出身、気を許せる関係

クラスメイトの東は、平と同じ中学出身。そんな共通の背景があることで、東とは他の友達以上に気楽に話せる関係を築いています。

しかし、東が平に対して異性としての好意を抱き始めていることに、平はまったく気づいていません。自信のなさと鈍感さがその理由です。

 

ボウリング帰りの会話が転機に

ある日、ボウリングの帰りに東と電車を待ちながら会話をする場面があります。

その日、地元の同級生たちがボウリング場にいて、彼らの関係が複雑になっていたことを知った平は、幻滅を覚えます。そして、東が過去に男子から雑に扱われていたことを聞き、「人のことナメすぎだろ。雑に扱われてんだから怒れよ…!」と東に率直に言葉をかけました。

この言葉は、東が抱えていたモヤモヤを晴らすきっかけになりました。その出来事をきっかけに、東は平に対してより特別な感情を抱くようになっていきます。

 

友達以上の感情が芽生え始める

進級前、二人でファミレスに行って楽しい時間を共有したことで、東は平に友達以上の好意を抱き始めました。しかし、平は相変わらず余裕がなく、自分に向けられる東の気持ちにはまだ気づいていません。

それでも、お互いに自然体でいられるこの関係は、平にとって少しずつ「変わる」きっかけを与えてくれているのです。

 

 

まとめ:過去の傷と向き合う平の今後

中学時代の経験や、高校での失恋によって自信を失ってしまった平ですが、主人公たちとの関係を通じて少しずつ変わり始めています。

彼がこれからどのように過去と向き合い、自己肯定感を取り戻していくのかが、作品の見どころのひとつです。

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