「ザ・悲劇のヒロイン」と称されることも多い『わたしの幸せな結婚』の主人公・斎森美世。
本来ならば名家の令嬢として大切に育てられるはずの彼女ですが、家庭内での立場は使用人以下。幼い頃から愛情を受けることなく、自分の心を閉ざしながら生きてきました。
そんな美世が、久堂清霞と出会い、少しずつ自分らしさを取り戻していく姿は、多くの読者の心を打ち、涙を誘います。
しかし、少女漫画のヒロインが「イケメンと結ばれる」という展開は、時にアンチ意見を生むこともあります。
『わたしの幸せな結婚』は「和風シンデレラストーリー」とも言われ、その構図はディズニーの名作『シンデレラ』と似ていますよね。
とはいえ、「シンデレラ」にも「性格が気に入らない」といった批判的な声があるのが事実。それでは、美世の場合はどうなのでしょうか?
斎森美世へのアンチ意見は存在する?
今回は、斎森美世に対してアンチ的な意見があるのかどうか、またどのような点がそう言われる原因になっているのかを掘り下げて解説していきます。
「美世が嫌い」と感じる人がいるとしたら、それはなぜなのか――。読者の意見やネット上の声をもとに、さまざまな視点から考察していきましょう!
美世は「嫌い」と言われている?
物語の冒頭では「和風シンデレラ」と称されるほど、悲劇のヒロインとして描かれる斎森美世。そんな彼女に対して、なぜ「嫌い」と感じる人がいるのでしょうか?
果たして、本当にアンチの声があるのか、SNSやネットの意見をもとに詳しく見ていきましょう。
Twitterでは「嫌い」という意見は見当たらない
Twitterで「美世 嫌い」といった検索をしてみましたが、否定的な意見はほとんど見つかりませんでした。
むしろ「辛い過去から解放されて幸せになってほしい」「健気で涙が出る」といった、美世に共感する声が圧倒的多数です。
しかし一方で、ネットレビューでは「嫌い」とまではいかなくても「美世が苦手」とする意見も少なからず存在しています。
今後の展開によってはアンチが増える可能性も否定できません。
ここでは、美世に対して「嫌い」と感じる要素について、考察していきます。
斎森美世が嫌いという人の理由
ネガティブすぎる性格が原因
嫌われる、イライラする要素の一つとしてあるのが、美世のネガティブすぎる性格です。
どんな状況でも自分を責め、「私が悪い」と自己否定を繰り返します。特に、継母や異母妹にひどい仕打ちを受けても、反論せず耐え忍ぶ姿勢は、読者によっては「もどかしい」「イライラする」と感じられることも。
清霞と出会ってからも、「迷惑をかけたくない」と無理をし続け、体調を崩して倒れてしまうシーンでは「もっと人に頼ればいいのに…」と歯がゆく思う声も多いようです。
悲劇のヒロインなのは最初だけ
物語の冒頭こそ悲劇のヒロインだった美世ですが、久堂家に嫁いでからは周囲の理解者も増え、ピンチに陥っても清霞が助けてくれるため、「悲劇感」が薄れていきます。
第3巻では一度、斎森家に連れ戻される危機に陥りますが、すぐに清霞が救出。その後は斎森家も没落し、これ以上の危険はなさそうな展開に。
「悲劇のヒロイン」としての印象は序盤のみで、あとは順調に幸せを手にしていく様子に「ご都合主義すぎる」と冷めてしまう読者もいるようです。
最強クラスの異能を持っていることへの違和感
美世は、異能がないとされていましたが、物語が進むにつれ「薄刃家の異能」を持っていることが明らかになります。
その能力は、人の心に干渉し、記憶操作や幻覚を見せることができるという、国のトップすら支配可能なほど危険で強力なもの。
「虐げられてきた悲劇のヒロイン」だったはずが、実は特別な力を秘めていた展開に、「都合が良すぎる」「急にチート化しすぎ」と感じる声が一部で見られます。
さらに、薄刃家の鶴木新というイケメンキャラまで登場し、「イケメン2人に好かれる展開は、さすがにやりすぎ」といった意見も散見されます。
幸せを手に入れるのが早すぎる
清霞に嫁いだ美世は、最初こそ冷たく接されるものの、すぐに信頼を勝ち取り、清霞からは溺愛されるようになります。
漫画1巻の時点で既にラブラブな描写が多く、「展開が早すぎて感情移入しにくい」という読者も。
清霞の愛が一途で強いため、このまま「甘々な関係が続いてマンネリ化しそう」といった心配の声も一部で見受けられます。
あまりにも「良い子」すぎて違和感がある
美世が嫌いという人の中には、美世の聖人君子すぎる性格に違和感を覚える人も。
物語の第3巻では、美世が斎森家に無理やり連れ戻され、瀕死の状態になるほどの暴行を受けるというショッキングなエピソードがあります。
それにもかかわらず、事件後に斎森家の行末を聞かされた美世は、「そうですか、みんな行き先があるんですね」と微笑むのです。
この場面に対して、清霞も「お前はあのような家族でも…」と驚きを見せていますが、読者の中にも「そこまで慈悲深くなる必要があるのか?」と疑問に思う人も。
幼い頃から虐待を受け、家族に裏切られ続けた相手に対してさえ、恨みや怒りを抱くことなく気遣う姿には、「さすがに美世は良い子すぎる」といった声が上がるのも無理はありません。
「本来ならもっと怒ってもいいはず」「人間味が薄れてしまっている」と感じる読者も一定数存在し、この点が共感しにくさに繋がっていると考えられます。
まとめ
まとめると、美世に対して「嫌い」と感じる意見はごく一部であり、ほとんどの読者が彼女の幸せを応援していることが分かります。
ネガティブな性格や都合の良い展開への違和感が挙げられていますが、それ以上に「幸せになってほしい」という共感や応援の声が多いのが特徴です。
今後の展開によってネガティブな性格から自信を少しずつ得ていく部分もみられることで、美世の魅力がさらに深まることを期待したいですね!
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