韓国発の人気作『俺だけレベルアップな件』に登場する右京隼人は、S級ハンター・右京将人の兄という肩書きを持つC級ハンターです。物語では“裏切り者”の代名詞である「トカゲ」と呼ばれることも。ここでは、彼の人物像や兄弟関係、裏切りの背景、そして死亡に至る経緯までをわかりやすくまとめます。
右京隼人の基本プロフィール
立場と役割
- ランク:C級ハンター
- 所属:右京攻撃隊(リーダー)
- 担当:C級ダンジョン攻略の編成・指揮
右京の攻撃隊は、ダンジョンの規定人数を満たすために低ランクのハンターを“数合わせ”として招くことがあり、水篠旬(E級)や諸菱賢太(D級)もその枠で合流します。契約書には「ダンジョン内の事故責任を負わない」旨が盛り込まれ、ヒーラー不在のまま挑むなど、隊の運用は危うさをはらんでいました。
右京将人の兄という宿命
右京隼人は、超一流のS級である右京将人の兄。覚醒後は努力で覆せない“ランクの壁”が存在し、C級の隼人にはS級の弟との格差が埋め難い現実が突きつけられます。収入面でも、高難度ダンジョンに挑める将人と、C級帯に留まる隼人では手にできるアイテム価値が桁違い。この構図が、隼人の劣等感とひねくれた価値観を強めていきました。
「トカゲ」と呼ばれる理由
用語の由来と意味
ダンジョン内の出来事は外部から検証しづらく、犯罪の立証も困難。そうした環境で、危機に際して仲間を切り捨てて自分だけ助かろうとする者は、「トカゲ(=尻尾切り)」と蔑まれます。
右京の手口
右京は利益最優先で、弱者を“消耗品”として扱う冷酷さを見せます。大量のマナ石を前にすると、仲間を囮にしてボス部屋を閉鎖、戦闘が収束した後に戦利品を独占する――そんな算段で動くのが常套でした。この積み重ねが「トカゲ」呼ばわりにつながります。
旬との初遭遇と“最期”(ネタバレ)
右京隊に「人員合わせ」で加わった水篠旬と諸菱賢太は、ボス部屋の攻略中に右京らに置き去りにされます。しかし旬は再覚醒後の力でボスを撃破。計画が崩れた右京は、E級だと侮った旬に仲間をけしかけますが、旬の「緊急クエスト」発動によって隊員は瞬時に壊滅。最後に生き残った右京も、強化で抵抗する間もなく、旬に首をはねられ死亡します。
右京が裏切りに走った動機
- 格差の固定化:努力では覆らないランク差が、自尊心を蝕む。
- 利得の構造:高難度ほど高価なアイテムが得られるため、C級に留まるほど収入と装備が伸び悩む。
- 歪んだ生存戦略:「弱い者は切り捨てる」価値観が常態化し、裏切りを躊躇しない性格に。
将人の尊大さも拍車をかけ、兄としてのプライドと現実の落差が、右京を“切り捨てる側”へと傾けていったと考えられます。
まとめ
右京隼人は、「兄であるのに弟に劣る」という身も蓋もない現実に押し潰され、利己的な選択を正当化していった人物です。ダンジョンという密室空間が後押しし、仲間切り捨て=「トカゲ」の烙印へ。最期は水篠旬の覚醒劇に呑み込まれ、思惑ごと断ち切られる結末に。
彼の姿は、階級社会における劣等感と搾取構造が生み出す“歪んだ生存術”の象徴ともいえるでしょう。
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