本作『魔入りました!入間くん』には、「悪周期」と呼ばれる特異な状態が存在します。
これは、通常は穏やかな性格の悪魔であっても、破壊衝動や反社会的な欲求が高まる一種の暴走状態で、まさに“悪魔らしさ”が際立つ瞬間です。
人間で例えるならば、思春期や反抗期のようなものといえるでしょう。
この悪周期はキャラクターごとに特徴が異なり、その影響力も様々です。
作品中でも人気の高い要素であり、悪周期を迎えたキャラクターはファンの間で注目を集めています。
以下では、原作30巻時点で悪周期を経験した登場人物をまとめています。
- 鈴木入間
- アスモデウス・アリス
- サブノック・サブロ
- アクドル(イルミ)
- ダリ先生(作中で悪周期だったという事実のみ確認)
物語が進行しているにもかかわらず、悪周期が描かれたキャラクターは意外と少ない印象を受けます。
魔入りました入間くん・悪周期一覧
各キャラの悪周期
ここからは、それぞれの悪周期が登場する原作巻数やアニメ話数について詳しくご紹介します。
鈴木入間「漫画7巻54話」「アニメ2期5話」
はじめに、主人公・鈴木入間の悪周期について見ていきます。
登場は、原作では7巻54話、アニメでは第2期の5話に該当します。
入間は人間であるため、本来は悪周期に陥ることはありません。
しかし、常に身につけている「悪食の指輪」による影響で、疑似的に悪周期のような状態になります。
この指輪には魔力が宿っており、入間も魔界で悪魔と同様に行動できるようになっています。
さらに、指輪に宿る意識体「アリクレッド」が自我を持ち、性格改変の魔法を使用したことで入間の言動が大きく変化します。
この結果、周囲の悪魔たちからは「悪周期に入った」と認識されるに至りました。
普段は穏やかな口調の入間が一人称を「俺」に変え、他者の呼び方や態度までもが威圧的になる様子は大きな変貌ぶりです。
その表情や言動も含め、多くのファンからは「かっこいい」と高く評価されています。
アスモデウス・アリス「漫画13巻115話」「アニメ3期9話」
次に、アスモデウス・アリスの悪周期についてご紹介します。
該当シーンは、原作が13巻115話、アニメでは第3期の9話です。
アスモデウスは入間の同級生であり、バビルスに主席で入学した成績優秀な悪魔です。
彼は入学初日に入間と決闘し敗北した後から、入間を「親友」として敬愛しています。
アスモデウスは「美徳と破壊」を司る悪魔であるため、悪周期に入ると破壊欲求が極端に高まり、それ自体に快感を覚えるようになります。
普段は炎の扱いに優れたクールなキャラクターですが、悪周期時には獣のように攻撃的な魔力の使い方へと変貌します。
この激変ぶりが描かれたことで、彼の人気はさらに高まりました。
悪周期から正気に戻る場面では、入間への深い信頼と愛情が強調されており、彼らしい一面が際立っています。
アニメ3期でこのエピソードが描かれたことを心待ちにしていたファンも多かったことでしょう。
アクドル(イルミ)「漫画22巻195話」
続いて、アクドルとして登場した入間、通称「イルミ」についてです。
このエピソードは原作漫画の22巻195話に登場し、アニメではまだ放送されていません。
ここでの入間は、先に紹介した悪周期とは異なる形で、2度目の“変化”を遂げます。
入間は「アクドル大武闘会」という魔界の一大イベントに参加し、女装してアイドルのような姿で登場します。
しかし、競技の性質上「かわいさ」だけでなく「かっこよさ」も求められ、再び悪周期の状態へと突入します。
ロックな印象を演出するため、肌の露出が多い衣装に着替え、堂々としたパフォーマンスを披露しました。
観客だけでなく、撮影していたカメラマンまでも魅了する姿は非常に印象的です。
このときの入間は、髪を伸ばした女性的な外見でありながらも、口調は荒々しく、一人称も「俺」に変化しています。
最初の悪周期以降、再びこの状態を見ることができたことは、読者にとって大きな驚きと興奮をもたらしました。
サブノック・サブロ「漫画29巻256話」
次に、サブノック・サブロの悪周期についてご紹介します。
彼の悪周期は原作漫画の29巻256話で描かれており、アニメではまだ取り上げられていません。
サブノックは入間と同じクラスに所属する悪魔で、筋骨隆々の大柄な体格が特徴です。
入間の実力を認め、彼をライバル視しているキャラクターでもあります。
2年生に進級した入間たちは、「心臓破り」という昇格試験に挑戦します。
その試練の中でサブノックは命の危機に陥り、そこで「悪周期解放」の能力を使って戦います。
悪周期状態では、髪の色が金から黒に変わり、尻尾も長くなるなど外見に顕著な変化が現れます。
また、魔力で作り出す武器も黒く染まり、「通常の数倍の痛みを与える」という特性を持ちます。
その痛みがサブノック自身にも伝わることで快楽に転化されるという、非常に危険な力が描かれています。
個人的にも、この悪周期の描写は非常に魅力的で、彼の能力や状態変化の演出が印象深いエピソードです。
教師陣/ダリ先生「漫画8巻62話」「アニメ2期9話」
最後に、教師であるダンタリオン・ダリ先生についてご紹介します。
登場箇所は原作漫画の8巻62話、アニメでは第2期の9話に当たります。
悪周期は学生だけでなく、悪魔であれば誰しもが陥る可能性がある現象です。
サブノックのように自ら意図的に悪周期を引き出す者もいれば、ストレスや疲労の蓄積により突発的に発症する場合もあります。
ダリ先生はバビルスの教師統括を担っており、直接的な描写はないものの「悪周期のため欠勤していた」という事実が語られています。
バビルスの教師陣は生徒に劣らぬ個性派ぞろいであり、今後彼らの悪周期が描かれる可能性にも注目が集まります。
なお、スピンオフ作品『魔界の主役は我々だ!』でも、悪周期が登場します。
この作品には「ボンベ・ゾム」や「クライン・ロボロ」といったキャラが登場し、悪周期が描かれています。
同じ世界観の作品であり、原作者も西修先生であることから、本編とあわせて楽しむことができます。
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