『鬼滅の刃』鬼殺隊が戦いに使用する「日輪刀」を製造する刀鍛冶たちにスポットを当てます。
刀鍛冶たちの「名前の読み方」や「漢字の一字一字に込められた意味」、さらには彼らが「ひょっとこお面」をつける理由について深掘りして解説します。
日輪刀を作る刀鍛冶がひょっとこのお面をする理由
刀鍛冶がひょっとこのお面をしている理由は大きく3つあると考えられています。
「ひょっとこ」が火の神様である由来・起源・特徴
「ひょっとこ」という名前は、「火男(ひおとこ)」が訛ったものではないかとされています。この名称の変化が、その奇妙なお面に命名された由来です。また、「ひょっとこ」は、火を扱う者の意味合いも含んでいるため、刀鍛冶がこのお面をかぶる背景には、火との深い関連が指摘されています。
このお面は、一般に口をとがらせたり、表情におどけた特徴を持ち、潮吹き面(しおふきめん)とも呼ばれています。目の大きさが左右非対称で、頬かぶりをしているのが特徴的です。これらの表現は、火男が竈で火を扱う様子を模しているとも考えられています。
ひょっとこは、竈(かまど)の火を竹筒で吹く行為から「火を守る神」としての側面も持ち、神楽で道化として使用されることがあります。道化としての役割は、周囲を楽しませることであり、その存在は文化的な重要性を持っています。また、「ひょっとこ」が火を扱う竈門家の「ヒノカミ神楽」と類似している点も興味深いですね。
火や光熱から目や顔を守るため
鍛冶作業は常に火のそば、高温の鉄や火花が散る灼熱の環境で行っています。
その際に顔や目を守るための防護面として、ひょっとこのお面をつけていると考えられます。
鬼たちに素性がばれないようにするため
日輪刀を作る刀鍛冶は、鬼舞辻無惨ほか鬼たちにとっては脅威的な存在です。
刀鍛冶がいなくなれば首を斬られることもないため、刀鍛冶の命を狙ってくることも大いに考えられます。
そのため、刀鍛冶の里は用意周到に存在を隠されています。刀鍛冶の人たちのことを守るためにも、正体・素性がバレないよう、お面をつけてカモフラージュしていると考察されます。
刀鍛冶の里の人たちの名前・プロフィール
鋼鐵塚蛍
鋼鐵塚蛍(はがねづか ほたる)は、竈門炭治郎の日輪刀を担当している刀鍛冶です。37歳で独身、人の話を聞かない癖があり、癇癪持ちですが、素顔はイケメンです。彼の大好物はみたらし団子で、弱点は脇をこちょこちょされることです。
- 鋼(はがね): 炭素を0.04%〜2%程度含む鉄の総称。
- 鐵(くろがね): 「鉄」の旧字で、金属元素の一つ。
- 塚(つか): 土を小高く盛り上げた墓。
- 蛍(ほたる): 昆虫の一つ。暗闇で発光することで知られる。
鉄穴森鋼蔵
鉄穴森鋼蔵(かなもり こうぞう)は、嘴平伊之助の日輪刀を担当している刀鍛冶で、26歳です。彼は鉛という24歳の妻がおり、仲の良い夫婦です。伊之助が彼の作った日輪刀を石で傷つけたときは、かなり激怒しました。
- 鉄(くろがね): 金属元素の一つで、旧字は「鐵」。
- 穴(あな): 掘って作ったくぼみやトンネル。
- 森(もり): 木がたくさん生い茂っている場所。
- 蔵(くら): 物を保管する建物。
鉄地河原鉄珍
鉄地河原鉄珍(てっちかわはら てっちん)は、刀鍛冶の里の長で、恋柱甘露寺蜜璃と蟲柱胡蝶しのぶの日輪刀を担当しています。彼は刀に対する深い信念と熱意を持ち、炭治郎が日輪刀を折ってしまった際には「折れるような鈍を作ったあの子が悪い」と発言していました。
- 鉄(くろがね): 「鐵」の現代字で、金属元素の一つ。
- 地(つち): 土地や場所を意味する。
- 河(かわ): 自然に形成される水の流れ。
- 原(はら): 広く平らな土地。
- 珍(めずらしい): 珍しいものや貴重なものを指す。
小鉄
小鉄は、刀鍛冶の里で戦闘訓練用の絡繰人形「縁壱零式」の整備を担当している10歳の少年です。彼の先祖が作ったこの絡繰人形を大切にし、炭治郎の特訓時には鬼教官の一面を覗かせました。
小鉄くんは、実際の顔が「ひょっとこ」お面に似ているため、「お面が不要では?」と言われることもあるそうです。
- 小:小さい、わずかな。
- 鉄:金属元素の一つ。旧字は「鐵」。
鉄井戸
鉄井戸は時透無一郎の日輪刀を最初に担当した刀鍛冶で、作中ではすでに故人とされています。彼の登場は単行本14巻119話「よみがえる」で、彼は心臓病で亡くなっています。
鉄井戸は高齢でありながら、時透無一郎のことを深く心配し、「儂はお前さんの使った刀を見ると涙が出てくる」と感情豊かに語っていました。彼の最後の言葉は、無一郎にとって深い影響を与えたようです。
- 鉄:金属元素の一つ。
- 井:水をくむために掘られた穴。
- 戸:開閉できる出入口。
そのほかの刀鍛冶
危機に瀕した刀鍛冶たち
鉄谷、鉄導寺、鉄本中は、単行本15巻126話「彼は誰時・朝ぼらけ」で初登場します。これは夜が明け方の時間帯を表す言葉です。彼らは、上弦の肆・半天狗に襲われそうになりましたが、炭治郎によって間一髪で救出されるという経験をしました。
犠牲となった刀鍛冶たち
金剛寺、鉄尾、鉄池、鋼太郎、鉄宏は単行本13巻111話「芸術家気取り」で登場します。彼らは十二鬼月の上弦の伍・玉壺に襲われ、「鍛治の断末魔」の犠牲となりました。鉄宏は小鉄くんの叔父であり、彼の物語にも影響を与えています。
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